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データフラッシュ

大学生と消費

 今回のデータフラッシュは、首都圏にある6大学(青山学院・駒澤・上智・専修・千葉商科・日本)の広告やマーケティングを学ぶ学生で構成された有志団体「大学生意識調査プロジェクト(FUTURE2016)」が自らと同世代の大学生を対象に実施した調査から、「消費」に対する意識について一部紹介する。

◆金・時ナシの大学生

 SNSなどさまざまな通信手段により情報に接しているいまどきの大学生だが、その先の消費行動に対する意識にはどのような傾向が見られるのだろうか。それぞれ金銭的余裕と時間的余裕を聞いたところ、金銭的余裕について「余裕はない」(27.7%)「どちらかといえば余裕はない」(35.8%)を合わせると63.5%になり、時間的余裕については「余裕はない」(27・1%)「どちらかといえば余裕はない」(38.6%)を合わせると65.7%になった(図表1)。"金・時ナシ"と意識している大学生に自分は「人よりもケチだ」と思うかと聞いたところ、「そう思う」(14.5%)「ややそう思う」(34.9%)と答えた学生が49.4%(図表2)、現在節約をしているかの質問には「している」と答えた学生は75.6%であった(図表3)。大学生の半分はケチを自認しており、4分の3が出費を抑えるため節約をしている姿が見えてくる。

図表1 金銭的余裕・時間的余裕の有無 (%)

図表2 自分は「人よりもケチだ」と思うか (%)

図表3 現在節約をしているか (%)

◆オツキアイとサプライズ

 そんな大学生は限られたお金と時間をいったい何に使っているのだろうか。現在お金をかけているものについて聞いたところ、「外食」(62.5%)遊び(カラオケ・ボウリング等)」(62.4%)「ファッション」(48.5%)「飲み会」(43.3%)などが上位にきた(図表4)。大学生の出費の多くは"自分用"よりも"仲間と共に"という傾向が見受けられるが、出費を極力抑えようとしている中で支出するこの"交際費"に対して大学生は前向きなのだろうか。お付き合いと感じながら参加したりお金を使ったことがあるかと聞いたところ、「よくある」(15.2%)「たまにある」(58.7%)を合計すると73.9%という結果になった(図表5)。お付き合いだと感じる会に参加する理由については「参加すると意外と楽しめるから」(48.8%)「断るのが苦手/断りにくいから」(45.3%)「人脈が広がりそうだから」(38.3%)という声が聞こえてくる(図表6)。大学生の交際費にはコスパが悪くても人間関係を保つうえで最低限必要な"オツキアイ"型の出費があり参加するからには満足度を高めようと努力して自らを納得させているようだ。
 お付き合い以外の交際費についてはどうだろうか。恋人や親しい友人に対して行う「サプライズ」について聞いてみると「多少お金を使っても、喜んでもらいたい」に対して「あてはまる」(55.6%)「ややあてはまる」(35.2%)を合計すると90.8%、「多少時間や手間がかかっても、喜んでもらいたい」に対しては「あてはまる」(58.6%)「ややあてはまる」( 32.6%)の合計が91.2%となった(図表7)。現在の大学生は恋人・親しい友人が喜ぶためならば"カネ"はもちろん"テマ・ヒマ"も惜しまないようだ。

図表4 現在お金をかけているもの (%)

図表5 「お付き合い」だと思って参加したり、お金を使ったりすることはあるか (%)

図表6 「お付き合い」だと感じる会に参加する理由 (%)

図表7 サプライズに関する意識 (%)

◆新しいコスパ意識

 このサプライズ消費を行う際の意識には「せっかくお祝いをするなら、自分も一緒に楽しみたい」に対して、「あてはまる」(56.7%)「ややあてはまる」(34.4%)の合計が91.1%となった。大学生は恋人や親しい友人を喜ばせるための消費には前向きであり、その手段には大学生ならではの工夫をこらしていることがわかった。
 FUTURE2016は調査結果から、単に「コストダウン」をもとめるのではなくリターンとして得られる「パフォーマンスの高さ」を重視する大学生ならではの新しいコスパ意識を「シン・コスパ」と名付けている。
 「新」しくていまどきの大学生に支持される「真」のコスパ意識は、モノの消費だけではなく、ヒトとの付き合いにも発揮され、調査からは消費意識だけではなく、サプライズ演出に前向きでイベント企画を好む大学生気質や、交友関係や行動範囲が広がってくる大学生の日常生活も浮かび上がってくる。

(東京・広告局/永山高明)

「大学生と消費」に関する意識調査
■調査時期 2016年7月12日(火)~7月31日(日)
■調査方法 アンケート自記入法
■調査対象者 首都圏の大学に在籍する1~4年の男女
■調査対象大学 青山学院大学、駒澤大学、上智大学、専修大学、千葉商科大学、日本大学
■調査対象数 1,016票
■集計票 816票(各大学、学年別に均等割り付け)
■調査主体 大学生意識調査プロジェクト(FUTURE2016)
■指導 公益社団法人 東京広告協会
■集計・分析協力 株式会社東京サーベイ・リサーチ

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