毎日新聞

2022毎日デザイン賞受賞者決まる(2023年3月3日)

岩崎一郎氏(プロダクトデザイナー)

「企業の柱になるデザイン」

この1年間にデザインの全分野において傑出した成果に贈られる「2022毎日デザイン賞」(毎日新聞社主催)の選考委員会が開催され、プロダクトデザイナー・岩崎一郎氏の「企業の柱になるデザイン」に決まり、3月3日発表された。
岩崎氏は、照明器具や家具などのインテリアデザインから、カメラや携帯電話、時計といった精密電子機器などのプロダクトデザインに至るまで、国内外の企業と広く協働し、活動している。2022年8月に「デザインギャラリー1953」(東京都中央区)で開催された「SIGMAの10年— プロダクトデザイナー岩崎一郎」展は、岩崎氏と「撮影の道具」を作り続けることにこだわる光学機器メーカー、SIGMA(株式会社シグマ、本社・川崎市)との出会いと歩みを65点の作品に凝縮して紹介した。会場には作品解説とともに、岩崎氏のデザインや写真に対する姿勢などの言葉も散りばめられ、氏のゆるぎないデザイン哲学と静かで精緻なデザインは見るものを圧倒した。
岩崎氏とSIGMAの10年にわたる関係性は、「デザイナーと企業の理想的なかたち」と選考委員会でも高く評価され、今後の活躍にますます期待が高まる。

毎日デザイン賞とは

グラフィックやインテリア、クラフト、ファッション、建築など、あらゆるデザイン活動で、年間を通じて優れた作品を制作、発表し、デザイン界に大きく寄与した個人、グループ、団体を顕彰する賞です。(主催・毎日新聞社)
1955年に毎日産業デザイン賞として創設され、デザインの多様化を背景に76年に毎日デザイン賞と名称を変更した後も我が国のデザインの活性化とともに歩み続けています。国際的、文化的な賞として高い評価を受けています。

賞牌 デザイン=田中一光

Mainichi Design Awards

Mainichi Design Awards honors individuals, groups, and organizations that have made significant contributions to the design world by creating and presenting outstanding works throughout the year in all design activities, including graphics, interior design, crafts, fashion, and architecture. (Sponsored by The Mainichi Newspapers)

Mainichi Design Awards was established in 1955 as the Mainichi Industrial Design Award, and has continued to grow along with the revitalization of design in Japan since its name was changed to the Mainichi Design Awards in 1976 against the backdrop of the diversification of design. It is highly regarded as an international and cultural award.

2022受賞者

岩崎一郎氏(プロダクトデザイナー)
「企業の柱になるデザイン」

SIGMA - fp

SIGMA - fp

SIGMA - CINE LENS 18-35mm T2

SIGMA - CINE LENS 18-35mm T2

SIGMA - dp2 Quattro

SIGMA - dp2 Quattro

SIGMA - 60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS / Sports

SIGMA - 60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS / Sports

VIBIA (西) - TUBE

VIBIA (西) - TUBE

Arper (伊) - KIIK

Arper (伊) - KIIK

Arper (伊) - PIX

Arper (伊) - PIX

VIBIA (西) - PIN

VIBIA (西) - PIN

ISSEY MIYAKE WATCH - C

ISSEY MIYAKE WATCH - C

PLUS - fitcut CURVE

PLUS - fitcut CURVE

「SIGMAの10年 — プロダクトデザイナー岩崎一郎」展(Photo: Nacása & Partners Inc.)

「SIGMAの10年 — プロダクトデザイナー岩崎一郎」展(Photo: Nacása & Partners Inc.)

「SIGMAの10年 — プロダクトデザイナー岩崎一郎」展(Photo: Nacása & Partners Inc.)

「SIGMAの10年 — プロダクトデザイナー岩崎一郎」展(Photo: Nacása & Partners Inc.)

「SIGMAの10年 — プロダクトデザイナー岩崎一郎」展(Photo: Nacása & Partners Inc.)

「SIGMAの10年 — プロダクトデザイナー岩崎一郎」展(Photo: Nacása & Partners Inc.)

プロフィール

いわさき・いちろう
プロダクトデザイナー、イワサキデザインスタジオ代表
1965年東京生まれ。国内外の企業と協働し、テーブルウェアから照明器具、家具、デジタルカメラやスマートフォンなどの精密電子機器まで、プロダクト全般のデザインを手がけている。
グッドデザイン賞・金賞、iFデザイン賞・金賞、Red Dotデザイン賞 Best of the Bestなど、主要国際デザイン賞を多数受賞。

受賞のことば

10年以上に渡って共創を続けているクライアントがいくつかあります。
その中で、イタリアの家具メーカーのArper、スペインの照明メーカーのVIBIA、日本のカメラ・レンズメーカーのSIGMAなどは、どれも関わりとしてはプロダクトデザインですが、この三社の比較だけでも、デザインの向き合い方が変わってしまうぐらいに、 個々に特有の世界があります。 長い時間軸で捉える優美な南ヨーロッパの家具や照明のデザインに対して、精緻で凛とした日本の精密機器のデザイン。 それぞれの世界でしかできないデザインがあり、プロジェクトの流れや持つべき視点、拘りまでもが異なるのですが、私は一貫してモノとクライアントの歴史や文化的な背景をリスペクトし、対話を重ね、視座を寄せ合い、あるべき姿を導き出すということを続けてきました。 自分は形にするのも言葉にするのもデザインの決定も、人並み以上に時間がかかるため、スタッフと共に常に時間をかけて辛抱強く一つのプロジェクトに真正面から向き合う他なかったのですが、じっくりと悩み考え続けて遠回りした分だけ、細かく変化する社会や人の想いになんとか呼応し続けられてきたのだと思います。生産性や合理性という言葉にさらされると、融通の効かないやり方に疑問を持つこともありましたが、長年の継続を振り返ると、昔から足りないと感じていたことが、結果的に今をかたちづくっていることに気がつきました。
ものづくりは開発関係者と一緒に旅をするのに似ています。様々な問題や不安や感動を共有できることが大きな喜びであり、最大のモチベーションです。これまで共に歩み、様々な景色と巡り合い、デザインすることの難しさや可能性、そして何よりもデザインの素晴らしさを教えてくれた、全ての関係者の皆様に感謝しています。

選評 選考委員、パノラマティクス主宰 齋藤精一

 デザインは拡張し続けている。今では経営や政策にまで〝デザイン〟が使われ、物だけではなく、社会という無形物をもデザインする時代となった。とはいえ、デザインは「社会をより良く、豊かにする」という普遍性が今も昔もあると私は思う。
 大量生産・大量消費の時代から、需要と供給のバランスを求められる今、ものづくりはどのように進化できるのか? そもそも、まだ進化する余地があるのか?
 デザイナーは日々細かな生活様式や人の行動を観察し「道具」を創るが、それを生産する企業や製造工程も解像度高くシビアに改良を繰り返さなければ「道具」の完成形はできっこない。それを完成するためには強い哲学と技術でさまざまな物事を動かす必要がある。
 そんな完璧な仕事をしたのが岩崎一郎である。
 企業がプロダクトを変え、プロダクトが企業を変える。それを繰り返すことで、大きな熱狂が創り出され、企業は社会に定着する。岩崎には拡張し続けるデザインの力が密度高く詰まっており、プロダクトが展示される空間の温度をも変えるかのような力を持っていた。岩崎の統括的なデザインは、今も昔も変わらない、普遍的な企業に必要な柱を美しく創り出した。

選考経過

◇形によって価値創る
 毎日デザイン賞の候補(個人、団体)は毎日新聞社が委託した別掲の調査委員から推薦される。今年は以下の23件だった。=敬称略
 ①芦沢啓治②岩崎一郎③we+④植原亮輔、渡辺良重(KIGI)⑤大阪中之島美術館⑥大西麻貴+百田有希(o+h)⑦岡崎智弘⑧緒方慎一郎⑨祖父江慎⑩仲佐猛、中道淳(ナカサアンドパートナーズ)⑪長坂常⑫永山祐子⑬野間真吾⑭nomena⑮林琢真⑯平綿久晃、渡部智宏(MOMENT)⑰広川玉枝⑱本田技研工業⑲三澤遥⑳宮前義之㉑森永邦彦(ANREALAGE)㉒四井真治㉓WOW
 1月16日に開かれた選考委員会は3年ぶりに対面で実施。各候補が提出したエントリーシートにそって画像や映像資料を順次閲覧。事前に送付された印刷物なども手に取りながら審査を進めた。まずは選考委員が賞にふさわしいと考える候補を5件ずつ挙げ、複数票が入った②③④⑦⑨⑪㉑を中心に、具体的な議論へと移った。
 ④はグラフィックに加え、プロダクトデザインにも高い独自性があると評価され、⑦はコマ撮りアニメの緻密さや圧倒的な制作過程が称賛された。⑪は場所の歴史を踏まえたリノベーションや身近な素材を用いる視点に時代性を感じるとされ、㉑はファッションにとどまらず、メディアデザインもソリッドだと評価された。特殊な素材を活用した実験的なアプローチに期待が高まるとされた③、幅広い仕事と触れる楽しさにあふれた⑨の仕事も関心を集めた。
 その後、1人1票持ちで投票を行った結果、カメラ、レンズメーカーのSIGMAとの仕事に注目が集まった②が、「形によって価値を作る最後のプロダクトデザイナー」「デザインとマニュファクチャーがうまくシンクロし、企業の柱を確立させた理想形を見せてくれた」などの評価を集め、満票で大賞に決まった。【平林由梨】

-講評
選考委員でテキスタイルデザイナーの須藤玲子さんに、今回の選考について講評をいただきました。

選考委員・選考要項

選考委員(五十音順・敬称略)


Photo. Muryo Honma (Rhizomatiks)
齋藤精一
パノラマティクス主宰

-講評
デザインという意味が拡張し続ける今、美しいものを創るだけではデザインとして評価できるのだろうか? 取り組みのデザインを中心に活動をする私にとって唐突に出てきた物だけでは正直判断ができない。デザインとはその理由やプロセス、社会課題に真っ向から対峙(たいじ)しいくつもの変形によってようやく出てくるものだと思う。受賞した岩崎一郎の創り出すプロダクト・空間・触感・体験すべてにその美しい変形の過程が感じられた。


撮影:伊藤彰浩
柴田文江
プロダクトデザイナー

-講評
エントリーされた候補はいずれも今のデザインをけん引する力作ぞろいで、それらを並列に比較するのは非常に難しいと感じた。美しい表現はもちろんのこと、加えてデザインの力が社会や暮らしにどのような良い影響をもたらしたのか、最も優れたデザインを選ぶ意味について深く議論ができたと思う。また、それぞれのデザインを読み込む過程で、多くの学びを得ることができ、私自身も今後の活動に反映していきたいと思った。


Photo by Masayuki Hayashi
須藤玲子
テキスタイルデザイナー

-講評
まだコロナ禍と呼べる中、新しい取り組みを発表し続ける、ベテランと呼べる方々の仕事。あるいはユニット・グループにより、個の力を超え、ユニット力ともいえるパワフルで独創性に富んだ仕事。今年から選考委員となった私には、こうしたデザインワークを審査する過程はとても刺激的であった。今回の受賞者は、一企業との信頼関係に基づき、膨大なデザインを手掛けた岩崎一郎氏。誠実かつ貪欲にデザインに取り組み続ける姿勢は見事である。


永井一史
アートディレクター

-講評
今年度の選考会は対面で行われ、徹底的に議論することができた。賞に選ばれた岩崎一郎さんのSIGMAの仕事は、企業との信頼感と時間軸の中でしか生まれ得ない厚みと深さを持っていた。そのデザインに対する哲学と一貫した美意識はプロダクトだけにとどまらずブランドや企業の骨格にまで及んでいる。デザインのコトへの広がりが言われている中、あらためてカタチの持つ力と価値を社会に鮮やかに提示した。


撮影:木奥恵三
保坂健二朗
滋賀県立美術館ディレクター(館長)

-講評
今年も有益な議論ができた。ターゲットを小さく絞り成功しているデザインの営みを、マスを対象にしたデザインもある中でどう評価すればよいか。デザイナーではなくてクライアントが候補者になっている場合、その姿勢だけを抽出してデザイン賞の名の下に評価できるのか。デザインの動向を考えれば今後ますます審査は難しくなっていくはず。それにあわせてデザインのための批評言語を彫琢(ちょうたく)する使命が審査する側には課せられている、そう改めて感じた。

選考要項

作品対象年度

2021年11月から2022年10月末までの間に制作発表されたもの。

作品対象

プロダクトデザイン、グラフィックデザイン、クラフトデザイン、パッケージデザイン、照明デザイン、インテリアデザイン、インスタレーションデザイン、ファッション・テキスタイルデザイン、建築・環境デザイン、電子メディアデザインなどあらゆるデザイン活動で、年間を通じて優秀で新鮮な業績をあげたものを選出する。

選考

調査委員から推薦を受けた候補作品を、選考委員会で映像・文献資料を参考にしながら賞を決定する。

表彰

毎日デザイン賞は原則として1件で、賞状・賞牌・賞金100万円を贈呈する。

選考日程

2022年12月7日(水) 候補作品を調査委員によって選出
2023年1月16日(月) 選考委員会開催
2023年3月4日(土) 毎日新聞紙上に発表

選考委員(五十音順、敬称略)

齋藤精一(パノラマティクス主宰)
柴田文江(プロダクトデザイナー)
須藤玲子(テキスタイルデザイナー)
永井一史(アートディレクター)
保坂健二朗(滋賀県立美術館ディレクター( 館長))

調査委員(五十音順、敬称略)

筏久美子(TOTOギャラリー・間 代表)
石上純也(建築家)
大貫卓也(アートディレクター)
葛西 薫(アートディレクター)
川上典李子(21_21 DESIGN SIGHT アソシエイトディレクター)
川渕恵理子(合同会社文化星人 代表)
倉森京子(NHKエデュケーショナル チーフプロデューサー)
小泉 誠(家具デザイナー)
近藤康夫(インテリアデザイナー)
佐藤可士和(クリエイティブディレクター)
佐藤 卓(グラフィックデザイナー)
鈴木康広(アーティスト)
田根 剛(建築家)
土田貴宏(デザインジャーナリスト)
ナガオカケンメイ(デザイン活動家、D&DEPARTMENTディレクター)
中村至男(グラフィックデザイナー)
新見 隆(武蔵野美術大学教養文化・学芸員課程教授)
西尾洋一(カーサ ブルータス編集長)
西沢立衛(建築家)
橋本優子(宇都宮美術館専門学芸員)
服部一成(アートディレクター)
原 研哉(グラフィックデザイナー)
原 久子(アートプロデューサー、大阪電気通信大学教授)
廣村正彰(グラフィックデザイナー)
深澤直人(プロダクトデザイナー)
藤井 保(写真家)
堀部安嗣(建築家)
三澤 遥(デザイナー)
皆川 明(デザイナー)
面出 薫(照明デザイナー)
本橋弥生(京都芸術大学教授)
森山明子(武蔵野美術大学デザイン情報学科教授)
矢島進二(公益財団法人日本デザイン振興会 常務理事)
山口信博(グラフィックデザイナー)
山中俊治(デザインエンジニア、東京大学教授)
横川正紀(WELCOMEグループ代表)

表彰式

5月30日毎日新聞東京本社で松木健社長から岩崎さんへ賞状、賞牌が贈られた。

5月30日毎日新聞東京本社で松木健社長から岩崎さんへ賞状、賞牌が贈られた。

過年度受賞者

※1976年(昭和51年)名称変更(旧:毎日産業デザイン賞)

1955/S30 《1st》

[作品賞] 工業デザイン部門

「松田三輪トラック、蛇の目ミシン」その他

小杉二郎

[作品賞] 商業デザイン部門

「年間を通じての一連の作品」

早川良雄

[特別賞] 工業デザイン部門

国井喜太郎

[特別賞] 商業デザイン部門

山名文夫

1956/S31 《2nd》

[特別賞] 工業デザイン部門

「ダットサン・1955年112型セダン」

佐藤章蔵

[特別賞] 商業デザイン部門

「グラフィック'55展」

原 弘、河野鷹思、亀倉雄策、伊藤憲治、大橋 正、早川良雄、山城隆一

1957/S32 《3rd》

[作品賞] 工業デザイン部門

「真野善一氏を中心とする松下電器産業株式会社中央研究所意匠部」

松下電器産業株式会社中央研究所意匠部

[作品賞] 商業デザイン部門

「年間を通じての一連の作品」 

亀倉雄策

1958/S33 《4th》

[作品賞] 工業デザイン部門

「一連の作品(久保田鉄工株式会社のディーゼル・エンジンほか農機具)」 

金子徳次郎

[作品賞] 商業デザイン部門

「東京ADC編・'57年鑑広告美術」

東京アートディレクターズ・クラブ

1959/S34 《5th》

[作品賞] 工業デザイン部門

「セコニックの8ミリ撮影機・映写機ならびにセコニック製品における一連のデザイン活動」

KAK(河 潤之介、秋岡義夫、金子 至)

[作品賞] 商業デザイン部門

「テレビコマーシャルを中心とする一連のデザイン活動」

寿屋(サントリー株式会社)宣伝部/開高 健、柳原良平、酒井睦雄、山口 瞳

1960/S35 《6th》

[作品賞] 工業デザイン部門

「C100型スーパーカブ号」本田技研工業株式会社

本田宗一郎氏を中心とする本田技術研究所造型室員

[作品賞] 商業デザイン部門

「『アサヒビール』一連の新聞広告デザイン」

山城隆一氏を中心とする日本デザインセンターメンバー

[特別賞]

「創立10年を迎えた日本宣伝美術会(日宣美)」

1961/S36 《7th》

[毎日産業デザイン賞]

「ソニーの製品における一連のデザイン活動」 

ソニー株式会社

[部門賞=重工業]

「トヨペット・コロナ1500」

トヨタ自動車工業株式会社デザイン課員

[部門賞=グラフィック・デザイン]

「音楽会ポスターを中心とする一連のグラフィック・デザイン」 

杉浦康平

[部門賞=その他]

「製紙におけるシリーズ・デザイン『アングルカラー・STカバーなど』」

原 弘

1962/S37 《8th》

[準賞]

「ヤマハ電動オルガンを中心とする楽器デザイン」

GKインダストリアル・デザイン研究所

「ライトパブリシティにおける村越襄、早崎治、細谷巖氏らを中心とするフォト・デザイン」

ライトパブリシティのフォト・デザイングループ

1963/S38 《9th》

「工業生産のためのファニチュア・デザイン一連の作品」

剣持勇デザイン研究所

「オリンピック公式ポスター三部作」

亀倉雄策

[特別賞]

「季刊『グラフィック デザイン』におけるエディターシップ」 

勝見 勝

1964/S39 《10th》

「量産家具におけるデザインの確立」

株式会社天童木工製作所

[特別賞]

「オリンピック東京大会運営におけるデザイン・ポリシーの確立」

日本オリンピック委員会委員長 竹田恒徳

1965/S40 《11th》

「NEC銀座ネオン塔を代表作とする一連のネオンサイン広告デザイン」 

伊藤憲治

[特別賞]

「大阪市の街頭ゴミ容器の計画と都市美の推進に貢献した人々」

1966/S41 《12th》

「グラフィック・デザイン展《ペルソナ》」

粟津 潔、宇野亜喜良、片山利弘、勝井三雄、木村恒久、田中一光、永井一正、福田繁雄、細谷 巖、横尾忠則、和田 誠

[作品賞]

「15年にわたり工業デザイン運動に貢献した日本インダストリアル・デザイナー協会(JIDA)」

1967/S42 《13th》

「紙製家具と卓上電気置時計などの開発」 

Qデザイナーズ<代表者>渡辺 力

「資生堂ウインドーなど一連の展示構成」

伊藤隆道

[特別賞]

「国際・国内にわたる15年のデザイン運動」

日本デザインコミッティー

1968/S43 《14th》

「軽量型汎用エンジンG25およびそのアタッチメント・シリーズ」 

本田技研工業株式会社

[奨励賞]

「トミーマジック・スカイレールおよびメカニック・シリーズ」

トミー工業株式会社

[特別賞]

「日本の広告美術─明治・大正・昭和全3巻」

東京アートディレクターズ・クラブ

1969/S44 《15th》

「百貨店における商品デザインの組織的研究」 

鈴木庄吾氏をチーフとする伊勢丹研究所ID研究室

1970/S45 《16th》

「石井幹子氏の照明デザイン活動」 

石井幹子

「福田繁雄氏の3Dデザイン活動」 

福田繁雄

[特別賞]

「EXPO'70のストリート・ファニチュアとその展開」

〈ディレクター〉栄久庵憲司〈チーム〉剣持勇デザイン研究所、トータル・デザイン・アソシエート、GKインダストリアルデザイン研究所

1971/S46 《17th》

[準賞]

「長 大作・松村勝男・水之江忠臣3氏のファニチャー・コレクション」

長 大作、松村勝男、水之江忠臣

「粟辻博氏のインテリア・テキスタイル・デザイン活動」

粟辻 博

1972/S47 《18th》

「『キッコーマン醤油』一連の広告イラストレーション」

大橋 正

「商店建築における一連の家具とディスプレイ」

倉俣史朗

1973/S48 《19th》

「『西武劇場ポスター、文楽の造本、観世能ポスター』一連のデザイン活動」 

田中一光

[特別賞]

「世界インダストリアル・デザイン会議実行委員会」

1974/S49 《20th》

「1971年~74年展ー千年王国への旅」(1974年10月15日~25日、東京・新宿伊勢丹)

横尾忠則

「白山陶器における新しい食器群」

森 正洋

1975/S50 《21st》

「パルコ一連の広告デザイン」

石岡瑛子

「羽生道雄氏を中心とするモノプロのデザイン活動」

1976/S51 《22nd》  ※この年より毎日デザイン賞に名称変更

「三宅一生の衣服デザイン活動」

三宅一生

1977/S52 《23rd》

「遊具および公園などの環境デザイン」 

仙田 満

1978/S53 《24th》

「二川幸夫の建築写真とその出版活動」

二川幸夫

「大衆小型カメラコニカC35シリーズ」

小西六写真工業株式会社

[特別賞]

「第8回世界クラフト会議・京都実行委員会」

1979/S54 《25th》

「フォトモンタージュによる一連の作品」 

木村恒久

1980/S55 《26th》

「スカイラインGTのトータルデザイン」

桜井真一郎

「サントリーの広告活動に於けるアートディレクション」

浅葉克己

1981/S56 《27th》

「ファッションライブシアターとAXISビルの総合的デザインプロデュース」

浜野安宏

1982/S57 《28th》

「ホンダシティ」

渡辺洋男ほかシティ開発グループ

「富山県立近代美術館のポスターデザイン」

永井一正

[特別賞]

「半世紀にわたるデザイン評論活動」

勝見 勝

1983/S58 《29th》

「ガラスを用いた一連のデザイン」 

葉 祥栄

1984/S59 《30th》

「現代彫刻と融合した一連の商業空間」

杉本貴志

1985/S60 《31st》

「交感スルデザイン」に集まった5人のデザイナーの活動と小池一子

・安藤忠雄「六甲の集合住宅、店舗TIME'Sなどにみる斬新な空間構成」
・川久保玲「先鋭的コンセプトによる衣服デザイン」
・喜多俊之「国内外におけるグローバルなデザイン」
・黒川雅之「照明具など高質度で多彩なインダストリアルデザイン」
・杉本貴志「鉄や木材などナマの素材を使った空間デザイン」
・小池一子「交感スルデザインのプロデュース及び佐賀町エキジビットスペースにおける企画・展示」

1986/S61 《32nd》

「パッケージを中心とする一連のグラフィックデザイン活動」 

松永 真

1987/S62 《33rd》

「内田繁のインテリアデザイン活動」

内田 繁

「大型ポスターに見るグラフィック表現」 

サイトウ・マコト

1988/S63 《34th》

「CFにみる映像表現」

操上和美

[特別賞]

「カー・デザインにおける時代感覚」

日産自動車株式会社デザインセンター

1989/H1《35th》

「CIデザインの理論化と実践」

中西元男とパオスの人々

[特別賞]

「世界デザイン会議'89名古屋の開催とその成果」

諸星和夫を中心とする世界デザイン会議実行委員会

1990/H2《36th》

「身障者用具へのデザイン的視点」

川崎和男

「グラフィックデザインにおける日本的精神性」

佐藤晃一

1991/H3《37th》

「格調のある量産家具デザイン」

川上元美

1992/H4《38th》

「個性に根ざしたグラフィックデザイン」

仲條正義

1993/H5《39th》

「コンピュータ・グラフィックスによる新しい映像表現」 

河原敏文

[特別賞]

「季刊『クリエイション』の編集・発行」 

亀倉雄策

1994/H6 《40th》

「勝井三雄のハイテクを生かしたグラフィック表現」 

勝井三雄

1995/H7 《41st》

「紙の建築のデザインとその社会性」 

坂 茂

[特別賞]

「ギンザ・グラフィック・ギャラリーの10年間の活動」

1996/H8 《42nd》

「APSカメラのデザイン」

塩谷 康

「プリーツをはじめとする衣服素材の開発」

皆川魔鬼子

[特別賞]

「視聴覚障害児と共遊できる玩具の提案とその成果」

社団法人日本玩具協会「小さな凸」実行委員会

1997/H9 《43rd》

「公共空間の光デザイン活動」

面出 薫

「『和田 誠 時間旅行』展の成果」 

和田 誠

[特別賞]

「長年にわたる展覧会、セミナー、出版活動」

ギャラリー・間

1998/H10 《44th》

「さわやかな情感をもつ広告表現」

葛西 薫

[特別賞]

「資生堂展にみる企業の文化性」 

株式会社資生堂

1999/H11 《45th》

「エンターテインメントロボット“AIBO”の発想とデザイン」

ソニー株式会社AIBO開発チーム

「境界を超えたアートとデザインの関係」

日比野克彦

[特別賞]

「文字とデザインによる文化活動」 

株式会社モリサワ

2000/H12 《46th》

「『東証アローズ』のインテリアデザイン」 

近藤康夫

「『紙とデザイン』のアートディレクション」

原 研哉

[特別賞]

「『印刷博物館』の開設」

粟津 潔と凸版印刷株式会社

2001/H13 《47th》

「化粧品ブランド『qiora』のデザイン」 

平野敬子・工藤青石

「空間デザインの新たな挑戦」

吉岡徳仁

[特別賞]

「デジタルデザインの本質を見据えた啓発性」 

前田ジョン

2002/H14 《48th》

「展覧会『デザインの解剖』」 

佐藤 卓

「環境と行為によりそうデザイン」

深澤直人

2003/H15 《49th》

「一連の広告アートディレクション」 

大貫卓也

「A-POCのデザイン」

藤原 大

[特別賞]

「『世界グラフィックデザイン会議・名古屋2003』企画に対して」

世界グラフィックデザイン会議・名古屋2003企画委員会

2004/H16 《50th》

「テクノロジーと人間をつなぐデザイン」 

山中俊治

[特別賞]

「デザインギャラリーの20年間の活動」

大迫修三

2005/H17 《51st》

「『佐藤雅彦研究室展』にみるコミュニケーションワークス」

佐藤雅彦と佐藤雅彦研究室

[特別賞]

「『五十嵐威暢シリーズ展』の活動」 

五十嵐威暢

2006/H18 《52nd》

「ホテル マンダリンオリエンタル東京のテキスタイルに集約された一連の活動」

須藤玲子

「グラフィックデザインを中心とする領域を超えた活動」 

佐藤可士和

[特別賞]

「半世紀にわたる日本のデザイン振興に対して」

グッドデザイン賞(Gマーク)

2007/H19 《53rd》

「一連のブランドづくりとディレクション」 

永井一史

「地域活性とデザインプロデュース」

北山孝雄

[特別賞]

「50年を超えるデザイン啓蒙活動」 

松屋銀座

2008/H20 《54th》

「インタラクティブデザインの創造的な活動」 

中村勇吾

「建築空間と融合した一連のサイン計画」

廣村正彰

[特別賞]

「30年にわたるグラフィックデザイン活動への貢献」

社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)

2009/H21 《55th》

「大気の陰影をとらえた一連の写真」

藤井 保

2010/H22 《56th》

「JR九州の車両デザインをはじめとする公共デザイン」

水戸岡鋭治

「一連のギャラリー展示・空間構成に対して」

石上純也

2011/H23 《57th》

「人にやさしいプロダクトデザイン」

柴田文江

「新しいグラフック表現の開拓」

服部一成

2012/H24 《58th》

「心豊かな暮らしのデザイン」

小泉誠

2013/H25 《59th》

「ほがらかなデザイン」

佐野研二郎

「良いものの発掘と再生」

ナガオカケンメイ

[特別賞]

「長年にわたる文字を基点とした表現活動」

平野甲賀

2014/H26 《60th》

「『感じ』をデザイン」

鈴木康広

「潔いデザイン」

長嶋りかこ

[特別賞]

「デザインの多視点を提示」

21_21 DESIGN SIGHT

「心地よい暮らしの基準確立」

無印良品

2015/H27 《61st》

「想いをとどける服づくり」

皆川明

[特別賞]

「長年のデザイン普及活動」

株式会社アクシス

2016/H28 《62nd》

「プログラミング可視化への挑戦」

真鍋大度+ライゾマティクス

[特別賞]

「土地の力を引き出すデザイン」

梅原 真

2017/H29 《63rd》

「先鋭的なグラフィックデザイン活動」

井上嗣也

「一連の建築作品」

西沢立衛

[特別賞]

「長年の建築写真活動」

藤塚光政

2018/H30 《64rd》

「『なるほど』の視点と表現」

中村至男

「折りのデザイン」

山口信博+折形デザイン研究所

2019/R1 《65th》

「現象から引き出すデザイン」

三澤遥

「センシュアルな写真表現」

吉田ユニ

[特別賞]

「自動運転バスの提案」

良品計画+Sensible 4

2020/R2 《66th》

「立ち去りがたい建築」

堀部安嗣

2021/R3 《67th》

「不可視の記憶をコモンセンスにするデザイン」

田根 剛

「いつも新しくて嬉しいカタチ」

柚木沙弥郎