2021年(第39回)受賞者

●大賞
小泉智貴(TOMO KOIZUMI)

●新人賞・資生堂奨励賞
高橋悠介(CFCL)

●鯨岡阿美子賞
ここのがっこう

●話題賞
スノーピーク

●ファッション文化特別賞
故・高田賢三

※敬称略


大賞
小泉智貴/TOMO KOIZUMI
小泉智貴
TOMO KOIZUMI

撮影 Packy Chong Song

受賞のことば

この度、栄誉ある毎日ファッション大賞を受賞することができとても光栄に思います。
コスチュームデザイナーとしてキャリアをスタートした2011年からちょうど10 年が経ちましたが、これまで様々な方からのサポートを戴きながらトモコイズミは今日まで活動を続けることができています。
実用性で考えればあまりにもリアリティのない大きなドレスばかり作る、いわばメインストリームのスタイルではないファッションデザイナーとしてのキャリアは振り返れば平坦なものではなく苦い思いもたくさん経験してきました。
それでもデザイナーの道に拘り続けたのは、10代の頃に体験したファッションへの感動があるからです。デザイナーを目指すきっかけとなったジョン・ガリアーノとは、今年一緒にアメリカンヴォーグのプロジェクトを行うことができました。東京オリンピックでは国歌斉唱の衣装を担当し、そしてこの毎日ファッション大賞まで受賞でき、願ってきた夢が立て続けに叶う年になりました。
今回の大賞受賞が、量産品でないファッションをデザイン・製作していこうとしている次世代のデザイナーにとって大きな道すじとなることを願っています。
これからもマイペースに活動を続けながら、ファッションデザイナーとしての多様な在り方を体現していきたいです。

経歴

小泉智貴(こいずみ・ともたか)/TOMO KOIZUMI
2011年 千葉大学在学中にブランドを立ち上げ、衣装デザイナーとしてのキャリアをスタート。
2019年 ニューヨークにて初のショーを開催。同年毎日ファッション大賞選考委員特別賞受賞。BoF500に選出。
2020年 LVMHプライズ2020の優勝者の1人に選出。
2021年 東京オリンピック開会式にて国歌斉唱の衣装を担当。
TOMO KOIZUMI公式サイト
  • Collection 2021 SS
  • Collaboration capsule collection with Emilio Pucci
  • Collaboration capsule collection with Sacai
新人賞・資生堂奨励賞
高橋悠介 / CFCL
高橋悠介
CFCL

©Yosuke Suzuki

受賞のことば

この度は、新人賞・資生堂奨励賞を賜りまして、誠にありがとうございます。

2020年2月に株式会社CFCLは登記され、1stシーズンとなるVOL.1 コレクションがお客様のお手元に届き始めたのは、2021年になってからです。 CFCLの服を着用してくださる皆様に「長くご愛用頂く」という意味では、信頼や実績をまだこれから築いていかなければならない段階ですが、今回の受賞を機に、アパレルメーカーとしての責任をより一層自覚し、より良い製品作りに励んで参ります。

"Clothing For Contemporary Life"、現代生活のための衣服とは何かを常に自問し、衣服を通して少しでも新しい時代に即した豊かさを提案できるよう邁進して参りたいと思います。
新米ブランドではございますが、これまでと変わらず、ご指導を賜りますよう皆様によろしくお願い申し上げます。

経歴

高橋悠介(たかはし・ゆうすけ)  CFCL 代表 / クリエイティブディレクター
1985年 東京生まれ
2010年 文化ファッション大学院大学修了
2010年 株式会社三宅デザイン事務所入社
2013年 ISSEY MIYAKE MENのデザイナーに就任
2020年 株式会社CFCL設立
CFCL公式サイト
  • 21SS ©CFCL Inc.
  • 21SS ©CFCL Inc.
  • 21SS ©CFCL Inc.
鯨岡阿美子賞
ここのがっこう
ここのがっこう

第一期生集合写真 photograph by Shuichiro Miura

受賞のことば

この度は、このような素晴らしい賞を頂き、関係者一同大変嬉しく感じております。
2008年の立ち上げから早13年、本当に沢山の方々にcoconogaccoへご参加いただきました。
私達の想像を遥かに超えて多くの受講生がデザイナーとして活動している他、ファッションに限らず様々な業界で活動を行っています。

私達が大切にしたことは、常に自他の心に寄り添うファッションであることであり、受講生と向き合うことです。暗中模索しながら共に歩んできました。

そしてcoconogaccoを行う中で、様々な人生と豊かな個性に出会いました。彼らの心と対話すると、決して夢や希望、趣味嗜好というポジティブなものばかりではなく、社会に対して個人的な問題意識を抱えており、それらは時に大きな悩みや不安、過去のトラウマやコンプレックスに結びつく場合もあります。私達は、彼らが思い悩み、もがきながらも精一杯に自己と他者、そして社会課題に純粋に向き合い表現された新しい人間像を前にして、何度となく感動し、多くの奇跡を目の当たりにしてきました。

ファッションを通して自己に向き合うことは、思いのほか、心の治癒の力もあることを受講生と過ごす中でまざまざと感じてきました。ファッション表現を通して彼らが生き生きと成長していく姿を目にすると、私達も生きる力をもらっているように思います。

最後に、未熟な私達でありながらもあたたかく応援してくださった方々、一緒にcoconogaccoを試行錯誤で築き上げた歴代の講師やスタッフのみなさまへ、この場をお借りして心より感謝申し上げます。

ここのがっこう
山縣良和

ここのがっこう

coconogaccoは、2008年に山縣良和が開講した、ファッションを学ぶ学校です。
「ここ」とは、場所を表す「ここ」であると同時に、ひとりひとりを表す「個々」を意味します。
開講以来のべ1000人以上の修了生を輩出しています。多くの修了生がデザイナーやアーティストに限らず様々な分野で活動しており、LVMH PRIZE、イエール国際モードフェスティバル、ITS等の国際コンクールで受賞をするなど、国内外で活躍しています。
ここのがっこう公式サイト
  • 授業風景 Photograph by Yurika Kono
  • 授業風景 Photograph by Yurika Kono
  • 授業風景 Photograph by Yurika Kono
話題賞
スノーピーク
スノーピーク

受賞のことば

この度は「毎日ファッション大賞 話題賞」という大変光栄な賞を賜り、誠にありがとうございます。
私たちスノーピークは、テントをはじめとするキャンプ用品やアパレルの製造・販売を行う1958年創業のアウトドア総合メーカーです。

自らもユーザーの立場で心から欲しいものだけを創ること、そして、常に革新的なモノ・サービスを提供し新たな市場を創造することにこだわってまいりました。
現在、弊社では人生を構成する5つのテーマ「衣食住働遊」に沿って、現代社会が抱える課題に対し、野遊びを通して様々な事業に取り組んでいます。

たくさんの人々のたくさんの野遊びの記憶が、自然と人の関係をあるべき姿に導いて、いつか世界をいい方へ変えていく。
「衣食住働遊」のすべてに自然を感じる、スノーピークならではの体験価値創造に邁進してまいります。

「人生に、野遊びを。」

スノーピーク

1958年、ものづくりのまち新潟県三条市にて創業したアウトドアメーカー。「人と自然、そして人と人をつなぎ、人間性を回復する」ことを社会的使命とし、キャンプ用品、アパレルの開発、国内外での販売など、人生を構成する5つのテーマ「衣食住働遊」に沿って、 現代社会が抱える課題に対して、様々な事業で取り組んでいる。新潟県三条市、大自然の懐に、約5万坪のキャンプ場を擁する本社「HEADQUARTERS」を構える。コーポレートメッセージは「人生に、野遊びを。」
スノーピーク公式サイト
  • 衣食住働遊を体感できるライフバリューフィールド
  • スノーピーク初の体験型事業構想展示イベント
ファッション文化特別賞
故・高田賢三
故・高田賢三

©MASARU MIZUSHIMA

受賞のことば

この度は、毎日ファッション大賞『ファッション文化特別賞』を賜りましたこと、心より感謝とともに御礼申し上げます。

高田賢三は皆さまご周知の通り、昨年2020年10月に他界いたしました。

1982年に東京・大阪で開催された、毎日新聞創刊110周年記念イベント『ISSEY MIYAKE+KENZO TAKADA 出会いと熱焼』は、本人にとっても想い出深いショーでありました。 パリを拠点にデザイン活動を行っていた高田賢三は、日本の皆さまにこのショーを通し、自身の作品をご覧いただけた事をとても嬉しく思っておりました。創刊110年を記念して、1983年に創設されたこの毎日ファッション大賞では、1985年第3回大賞もいただいております。

高田本人がいつも心に持ち続けていた座右の銘“夢”という言葉。「次世代を担う若者たちにいつも夢を持ち続けて欲しい。そして常に前向きに挑戦していく姿勢を持ち続けて欲しい。その力を世界に向け羽ばたかせてもらいたい」という高田の想いを、これからもファッションに携わる皆さまが受け継がれ、多くのクリエーターの方々が世界を舞台に活躍して欲しいと切望いたしております。

Kenzo Takada Management Office/㈱セ・シュエット 代表取締役 鈴木三月

経歴

高田賢三(たかだ・けんぞう)/デザイナー
姫路市生まれ。1960年「装苑賞」受賞。65年 に渡仏。70年 パリにブティックをオープン。初コレクションを発表。パリのクチュールに対し、日本人としての感性を駆使したコレクションが評判を呼び、世界的な名声を得る。仏政府より84年国家功労賞芸術文化勲章受勲、98年国家功労賞芸術文化勲章最高位受勲。99年10月、KENZOブランドを退く。紫綬褒章受章。2004年開催アテネオリンピック日本選手団公式服装デザイン。16年仏政府より「名誉軍団国家勲章」を受勲。19年10月オペラ『蝶々夫人』の衣裳を手掛ける。20年1月パリにてHOME&LIFESTYLEの新ブランド「K三」を発表。
  • 75-76AW Photo by H.Feurer-Stern
  • 82-83AW 撮影大石一男
  • 2020年1月K三 PARIS SHOWROOM(MAIKO)
※敬称略